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2017年7月29日 ブログ, 不動産コラム

「保証により困っている方がいるので相談にのってあげてもらいたい」との相談を うけ、債務者本人との面談となりました。相談当日は所有者である奥様が来店し、過去の経緯を  話しておりましたが、書類の内容を確認すると既に期間入札が終了しており5日後には開札という スケジュールでした。しかも相談当日は金曜日で翌週の水曜日が開札期日でした。

このため債務者に置かれている現状をよく説明すると共に、希望を確認した結果、なんとしても競売は避けてほしいとのことでした 。債務者は亡くなったご主人が残した財産を競売によりなくすことに、非常につらそうでしばらく涙を流していました。

しかし売却をするにも期間があまりにも少ないため、出来る限りの努力を約束した上で、まずは債権者である個人と連絡をとり返済する金銭を用意することで、取り下げには応じてもらえることを確認。すぐに不動産の現状確認と協力して頂ける 取引先買主に事情を 説明し資金の用意を取り付けました。債権者との面談をした上、開札期日の前日に弁済と競売の取り下げを同時に行う事で合意をする事が出来ました。遺産として受けた不動産を他人の保証という形で無くしたことには残念な結果となりましたが、このことにより債務者は一定の金銭を残すことが出来た上、競売という最悪の結果は免れました。

債務者は金銭の用立てをするため奔走しておりましたが、結果的に時間がなくなり急を要する処分という事になってしましました。もっと早く相談があれば、債権者との話し合いにより、売却をすることなく取り下げが出来たかもしれません。一人で悩むことなく、知識のある相談者を早く捜すことが大切であると強く思ったケースです。