旧・住宅金融公庫が実施していたリフォーム融資の一種。60歳以上の高齢者が一定のバリアフリー化のための改良工事をするときに、毎月の返済を利息分だけにする「高齢者向け返済特例制度」を適用したもの。元金の返済は、融資の申込者が死亡した時に相続人が支払うか、自宅を処分して一括返済する。融資限度額は500万円まで、対象は一戸建てのみ。高齢者居住支援センターが連帯保証を行なう。現在は住宅金融支援機構が融資。
つる性の植物を絡ませるようにした格子状の棚で屋根をつくった洋風あずまや(pergola)。イタリア語の葡萄棚が語源。「つる棚」「緑廊」ともいう。柔らかく日差しを遮りながら、通風を確保し、明るく開放的な空間ができる。リビングルーム前のウッドデッキの上や、庭の中に変化を持たせたい時にベンチの上などに設けると効果的。柱を4本立てて梁を差し渡した上に竹を組んで、藤をはわせた日本庭園などの藤棚に似ている。
建物の屋上やバルコニーなどの周囲に、壁を立ちあげる形で作られたもの。「手すり壁」または「胸壁」「扶壁(ふへき)」ともいう。構造物の先端を保護するとともに、意匠の面でも重要視される。英語の「parapet」は、欄干や胸墻(きょうしょう)も意味する。「胸墻」とは、戦場で兵士を保護するために盛り上げた土のこと。西洋の城郭や要塞などで、防護用の銃眼を備えた低い壁なども同様。古代日本の城の上にあったのは「姫垣」。
外壁から張り出した形で設けられた床のこと。室内空間の延長として利用できる。屋根が付いている場合はベランダという。マンションの場合は住戸に付属して付いているが、専有部分ではなく共用部分の専用使用部分。緊急時の避難通路になる。下階への避難ハッチが付いている住戸もあるので、物置を置いたり、避難の邪魔になるような使い方は制限される。サンルームなどに改造することも管理規約等で禁止されているのが普通。
壁の最下部の床と接する部分に水平につける化粧材のこと。スリッパや掃除機などが当たって汚れたり損傷を受けたりしないように保護し、壁際をきれいにおさめるために設ける。素材は木、石、タイル、金属板などさまざま。マンションでは塩ビシートのケースもある。和風建築では、板の間などの壁の下端につける小さな断面の部材である「ぞうきん摺り」(真壁式の和室では、柱の出幅分の厚さで入れる「畳寄せ」)がこれに相当する。
小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。