住宅の外部に設けられた雨ざらしの縁側のこと。「縁」「雨縁」ともいう。建物の内部にある縁側は長手方向(敷居と平行)に板が張られるが、濡れ縁は縁側と直角方向に板を張ることが多い。これを「切れ目縁」といい、板の木口面が外側から見える。また、板と板の間にすき間をあけた「すの子縁」にしたり、竹を用いた「竹縁」にして、水切れをよくするケースも珍しくない。なお、縁側よりさらに一段低い位置に設けたものは「落ち縁」。
木造建築の軸組を補強する材のひとつで、柱と柱をつなぐ横木のこと。柱に穴を開けて貫くように通す。3本以上の柱や束をつなぐのを「通し貫」という。竹小舞や木摺りなど、塗り壁の下地材を取り付けて固定する役割を兼ねる。縦に付けるものを「塗込み貫」という。取り付ける位置によって、小屋貫、天井貫、頭貫(かしらぬき=柱貫)、飛貫(ひぬき=樋貫)、内法貫、胴貫(=腰貫)、地貫(=足元貫)、水貫(遣形貫)などがある。
建物の壁面に沿って連続して設けられた帯状の基礎のこと。断面が逆T字形になる。「布」は、建築用語で水平に連続していることを意味する。フーチング(基礎底盤)がつながっていることから「連続フーチング基礎」ともいう。直接基礎の一種。一戸建て住宅でもっとも普及している。構造的には無筋コンクリートもあるが、鉄筋コンクリート造のほうが一般的。ひび割れしにくく地震にも強い。軟弱地盤ではフーチングの幅を広げる。